総合型選抜・講義体験型ってどんな入試? | 最高評価を獲得した高校3年生の実体験受験レポート

総合型選抜・講義体験型ってどんな入試? | 最高評価を獲得した高校3年生の実体験受験レポート

総合型選抜・講義体験型ってどんな入試? 高校3年生の受験レポート

総合型選抜では、小論文や独自テストなど、様々な入試方式があります。

その中でも、志望する大学の講義を実際に受け、その内容をもとにレポートを書くという事前講義型(体験型)総合型選抜入試を実施している大学もあります。

今回は、実際にこの方式で、総合型選抜入試を受験し最高評価を取得した高校3年生に、実体験を綴ってもらいました。

入試の内容や気をつけておくポイントについてご紹介します。

以下、寄稿原文をそのまま掲載しています。

入試の内容について

総合型選抜には大きく3つの方式があります。そのうち今回扱うのは事前講義型(体験型)です。

事前講義型の入試はS・A・B・C・Dで評価され、私は最高評価のSをいただきました

私は、経済学部を受験しました。マクロ経済学や国際経済、公共経済学など、8つの分野の入門講座です。講義は2日間あり、1日に90分の講義を午前2コマ・午後2コマ受講しました。

当日は200名ほど参加しており、高校3年生は半分程度でした。その大学に在籍する大学1回生も一緒に参加しており、その大学の雰囲気がよく分かったのでよかったです。

また、評価自体も大学生と同じ基準でつけているそうなので、大学での学びを具体的にイメージでき、今後のモチベーションにつながりました。

実際の試験会場で会った大学生のレポートを見てみると、私には書けないような要約をしていたので、まず「大丈夫かな?」と不安に思いました。(大学1年生では、すでにその単元を履修しているため課題の内容にも精通しているらしいです。)

2日間・8コマの講義がありますが、それぞれ別の先生が授業を担当していることもあり、授業ごとに難易度はバラバラでした。特に、難しい数式が出てきたり、論文を解説するような授業は難しく、理解するのが大変でした。

どの科目も1時間ほど講義をしたのち、30分ほどでレポートを作成するというものでした。

レポートは授業内容を踏まえて自分なりに必要な政策を書くものもあれば、授業内容を穴埋め形式で答えるものなど、問題は様々でした。全体としては、自分の考えについて述べるようなものが多かったと思います。

講義を受け持つ先生の中には、生成AI(Chat GPT)を使って書いてもいい、と公言する先生もいて、AIをただ使うだけではなく、それからどう考えたのかをきっと知りたいんだろうなということが感じられました。

このように、それぞれの先生で求めることが違うのは面白いなと感じました。

私は自信のある科目もありましたが、マクロ経済学や労働経済学などは講義の内容が難しく、理解が進まなかったので、正直なところ手応えはありませんでした。

具体的には、金融取引での株式の役割についての課題で、株式を購入する側のメリットしか書いていなかったなど、あとから考えると、まだ付け足せた視点などもあり試験の直後は少し後悔していました。

振り返り

講義中のポイント

今回の一連の講義では、PCやスマホなどを使うことができず、手書きでメモを取る必要がありました。

まわりの高校生を見ると、シャープペンで丁寧に書いている人も多かったのですが、私は情報は多ければ多いほど良いと思い、ボールペンを使って、とにかく書き殴っていました。

↓ 実際の手書きメモ

その中でも、例えば「GDP」「私的財」「フラグメンテーション」など、頻繁に出てくる単語の意味はメモするようにしました。

また、具体例をそのまま書くことは難しいので、言っていることをできるだけ短くまとめて、できるだけ多くの情報を手元に残すようにしました。

ただ、展開が早い講義も多かったので、経済学の知見がない私にとっては、どれが重要な情報なのかあまり掴めず、あとから「ここをもう少しメモを取っておけば良かった…」と思うこともありました。

普段からのニュース理解や知識整理が武器になる

また、講義中には、先生から「高校の政治・経済でもやったかな?」など、ある程度その知識を前提とするような発言がありました。

私は、高校で政治・経済の勉強をしていなかったので、一通り読んでおけば良かったかなという気持ちになりました。

また、教科書だけではなく、大学生が読むような経済学の入門書を一読しておくと、より理解が進むと思います。

ただ、それでも結果的にはレポートの最高評価をいただくことができたので、政治・経済の勉強をしっかりとしていなくても、普段から色々なニュースに触れて、自分なりの答えを持っていれば、ある程度対策ができるのかなという印象です。

レポートを書くときのポイント

私自身、講義を全部理解できたわけではなかったので、理解しているから最高評価をもらえたというわけではない気がしています。

ただ講義で教わったことのみならず、自分の知っている知識や体験したことに関連づけて書くように工夫したので、これが高評価に繋がったのではないかと思いました。

先にも紹介した、株式が金融取引で解決している課題や解決できていない課題について考察するレポートでは、実際の講義で関連する内容は紹介はされていませんでしたが、最近のニュースで知った粉飾決算による上場の事例を取り上げ、株式という制度は投資家が正しい情報を知っていることを前提として成り立っていると書きました。

また自分自身がしたアウトソーシングの例を挙げるというレポートでは、自分自身が行ったイベント開催をテーマに、デザインが得意な人にチラシ作成を頼む、作成したチラシを専門業者に印刷してもらうなど、アウトソーシングの例を書きました。

講義を受けている際に、自分のことと関連していることはないか?と考えてみたり、レポートを書くときは自分はどう考えたのかを取り入れることが大事だと思います。

事前講義型(体験型)総合型選抜入試がおすすめな人

以下に当てはまる方は、ぜひ事前講義型(体験型)総合型選抜入試を受験してみてください。

  • 講義を受けて理解するのが好きな人
  • 思考のプロセスを言語化するのが得意な人
  • 知識の引き出しを活かせる人
  • 即興でまとめるのが得意な人
  • 受験勉強以外の経験を活かしたい人

また事前講義型(体験型)総合型選抜入試を実施する大学の多くは、無料で講義を受け、その後出願するかどうかを決められるので、大学の雰囲気を見てみたいという方にも最適だと思います。

私自身も、この講義を受けたことによって、大学への理解が深まり、良い機会になりました。

自分の考えを言語化するのは、意外と難しいと思います。

私は文章を書くのが好きなので、そういった機会が多くありますが、高校の授業では、自分の意見や感じたことを言語化する機会はあまりないので、苦手意識のある高校生は多いかもしれません。

Learn DIVEのプログラムでは、自分の考えを整理して言語化する場面が多く、論理的思考力を身につけることにも役立ちます。

また総合型選抜では、課外活動の経験が評価されることも多いので、そうした経験を積んでおくのは大きな強みになります。

Learn DIVEは、自宅から参加できるオンラインの課外活動なので、地方在住の方でも参加できます。(実際に、現在開講中のコースでも地方在住の方が多いです。)

また、平日週1回・20時からと参加しやすいスケジュールなので、塾や部活との両立もしやすいのもポイントです。

実践的なスキルを身につけた後には、インターンシップに挑戦できるチャンスも用意されています。

まずは公式サイトをチェックして、詳しい内容を見てみてください。